久しぶりに実家に帰った。
父親は農作業をしていて、母親は掃除をしていた。
変わらないなぁ。
ふたりとも歳を取ったし、
飼い犬のさくらも、気が付けばおばあちゃんだ。
自分のことはわからないのに、
自分以外の人の老いは目に見えてわかる。
「お父さん歳取ったね」って言ったら、「孫の顔を見せてくれ」だって。
すんごいカウンターだった。
レベル2デスをかけたらリフレクで返ってきたくらいの衝撃。
そこはせめてデスクローにしてもろて。
私が(物理的に)おろおろしてたら、
父親が言ってくれたんだ。
「お前の好きなように生きればいい」って。
いやー、優しいけどきつい一言っす!押忍!
で、父に頼まれて筆で色々書いた。
私は中学まで書道教室に通っていたので、
そこそこ文字を書くのが上手い。
ただ、毛筆で書くのは得意だが、硬筆(ペン習字)は大の苦手。
どうしても文字が斜めになるし、バランスも悪い。
習うか、ペン習字。
ちょっと調べてみよう。
でね、一通り書き終わった後、
紙が余ってたので絵を書いて遊んでた。
かわいいな、おい。
君にこの花をあげるよ、つって。
柄がハートになっててかわぁ、つって。
後ろに組んだ右手がいい味を出してますね、つって。
いい歳のおじさんが実家で筆でかわいい絵を描いて遊ぶ。
いいじゃんん!そのくらい許してよ!
ヒンクスヒンクス(泣き声)
でもさすがにこれはかわいいのでは?
いやぁ、額縁に入れて飾るレベル。
なんて、ひとりで考えてたら父が来た。
「お、かわいい絵だね。豹(ひょう)かな?」
よく分かりましたね父上。
さすがの観察眼。
伊達に私の父親じゃぁねぇぜ。
いい機会だから、ついでに父にも絵を描かせてみた。
かわいいなぁ、おい!!!!
額縁に入れて飾るのはこっちでしたわ。